下肢閉塞性動脈硬化症 間欠性跛行 糖尿病 合併症

下肢閉塞性動脈硬化症について


 
「下肢閉塞性動脈硬化症(かしへいそくせいどうみゃくこうかしょう)」とは動脈硬化が原因で下肢の動脈の狭窄(きょうさく)が進行し下肢への血行が阻害される病気です。
 生活様式の欧米化に伴いわが国でも近年増加傾向にあります。
生活習慣病である糖尿病、高血圧、高脂血症、さらに喫煙が危険因子になっており、これらの危険因子を持っている方は普段から注意が必要です。


1.症 状
 下肢の血行がある程度阻害されると下肢の筋肉に供給される酸素が足りなくなります。
 典型例では一定距離を歩行後下肢に痛みを感じ、休むことにより軽快します。これを
間欠性跛行(かんけつせいはこう)と呼びます。痛み以外にだるさや脱力感を生じることもあります。
 血行不良が進行してくると下肢の皮膚が蒼白になり、安静時にも冷感や痛みが生じてきます。さらに進行し完全に血行が阻害されると、下肢の皮膚に潰瘍や壊死が形成されます。

2.危険因子
 糖尿病、高脂血症、高血圧、肥満、喫煙、性別(男性)などが危険因子で、特に糖尿病患者では動脈硬化が進行しやすいことが知られています。

3.合併症
 動脈硬化は全身の動脈で起こるので、下肢閉塞性動脈硬化症の患者さんは、心臓血管の動脈硬化が原因で起こる狭心症や心筋梗塞、脳の血管の動脈硬化が原因で起こる脳梗塞を合併することがあります。

4.検 査
1)下肢の動脈拍動の触知
2)PWV/ABI測定装置によるABIの測定
 足関節・上腕血圧比(ABI)が0.9以下の時、下肢閉塞性動脈硬化症の疑いがあります。
  
 PWV/ABI測定装置の紹介はこちら
3)CT,MRAによる画像診断
4)下肢の動脈造影

5.治 療
1)薬物治療
  軽症の方は抗血小板薬や血管拡張薬の内服と運動で症状が軽快します。進行した
  場合は注射薬が効果的です。

2)非観血的血管形成術
  風船のついた管を下肢血管の狭窄している部位でふくらませ、血管を拡張します。さら
  に風船で血管を広げた後、金属製の網状の管(ステント)を風船を使って拡張し、血管
  内に留置させる方法も行われます。

3)手術
  血管を切開し、動脈硬化の部位や血栓を取り除く血栓内膜除去術や閉塞部を人工血
  管でバイパスするバイパス手術を行います。
  

気になることがある方は一度診察や検査を受けてみてはいかがでしょう?

平成20年2月26日
循環器科:能戸 徹哉

  
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