函館美原 糖尿病 インスリン HbA1c

骨粗鬆症を防ぐ食生活
コントロールをめざして
ヘモグロビンA1c(HbA1c)とBOTについて
 
 現在、わが国では成人の約3人に1人が糖尿病または糖尿病予備軍とされ、加速度的に患者が増えています。このため、日本糖尿病学会は、7月1日より糖尿病の新しい診断基準を発表しました。
 この新基準のポイントの1つが、
ヘモグロビンA1c(HbA1c)値を補助的な診断項目から格上げして診断項目の1つとして取り上げたことです。
 これによって、より早期に糖尿病の発見が可能になると思います。

 
ヘモグロビンA1c(HbA1c)とは、過去1,2ヶ月の血糖値の状態がわかる値です。血液検査の前だけ食事量を減らして運動をがんばると血糖値は下がるかもしれませんが、HbA1cは1〜2ヶ月間の血糖の状態の平均なので、短期間ではそうそう下がりません。よって、診断はもとより治療においてもHbA1cを下げることが目標とされています。HbA1cの値をどこまで下げればよいのか(下げれば下げるほどよいのか)については、いまだ議論がありますが、一般的には6.5%未満が良好なコントロール状態とされています。

 ところが、わが国の治療の現状を見ると、必ずしも目標とするHbA1cのレベルに達していないのに、漫然と同一の治療が継続されているケースが少なくないのも事実です。

 最近、内服薬のみによる血糖コントロールが不十分な場合に、内服薬はそのまま継続し、持効型インスリン製剤を1日1回追加するBOT(Basal supported Oral Therapy)という治療法が注目されています。持効型インスリン製剤とは24時間にわたり安定した血糖降下作用を示す基礎インスリン注射のことです。

 インスリン注射に対する心理的障壁を調査すると、人前でインスリン注射することへの抵抗感が明らかになっています。しかし、BOTでは一日一回の注射ですので、自宅で打つことができるため心理的負担が軽減されます。また、手技は簡便で痛みもありません。少量の基礎インスリンから開始すれば低血糖のリスクが低いので外来で導入でき、血糖値は確実に下がります。

 糖尿病においては、網膜症や腎症、神経障害、さらに心筋梗塞、脳梗塞など動脈硬化症の発症・進展を防ぐためHbA1cの確実はコントロールが重要です。

平成22年7月1日
内科・副院長:能戸 久哉


      

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